建築インプロヴィゼーション

私の中にある「即興性」が、私の「建築」に浸透するその日まで、ひたすら基礎練を積むブログです。

痛いほどわかる。

今日は、3月11日。東日本大震災の起こった日です。

 

震災で、身近な人を失ってしまった人々の悲しみが、身を刺すように感じられます。ご冥福をお祈りいたします。

 

 

このブログは、建築のブログですが、建築の世界でも、地震というものは、大きな懸念材料です。建物に、どれだけの強度を持たせるか。いかに作りを強くしても、それを超える大きさの地震が起きてしまえば、やはり建物は、倒れてしまいます。

 

これは、建築の分野の中でも、「構造」の問題です。

 

私がこれから進む分野は、「意匠」ですが、「構造」を無視した「意匠」は、あり得ません。建物の安全性を確保したうえでの、意匠デザインです。どちらかがより重要だということはありませんが、「意匠」に身を置く者としても、「構造」の知識を身に付けることをおろそかにしてはいけない、と私は思います。

 

 

私は今日、川越に行って来ました。小江戸と呼ばれるくらい、江戸時代から続く街並みの残る土地です。その時から考えれば、この街並みは、関東大震災にも、東日本大震災にも、耐え残ってきたものなのです。遥か昔から、建物の耐久性というものは、重く考えられてきた証拠であると思います。

 

私も、建物を作る身としては、何十年後も、何百年後も立ち残る、そんな頑丈な建物を作りたいです。何世代にも渡って、住む人を見守り続ける、利用する人に安心を与える、そんな建物を作りたいです。

 

そして、街に溶け込み、街の個性となる、そんな建物を作りたいです。

 

 

私は今日、喜多院にも行って、参拝をしてきました。喜多院は、平安時代創建のお寺です。千二百年もの間、この町を守り続けてきた建物なのです。私は、お祈りをしていた時、ふと誰かから、力を貰ったような気がしました。きっと、この土地の主が、私を励ましてくれたのだと思っています。

 

 

私は、15日から、この街で、設計の仕事をしていきます。この街の強度に負けない、この街の美しさに恥じない、そんな建物を作っていきたいです。精一杯頑張ります。でも、ふと迷ったとき、この街を歩いて、力を貰い、励ましてもらおうと思います。

 

 

強く、美しい建物を、私は作っていきます。